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黄輪雑貨本店 別館

黄輪雑貨本店のブログページです。 小説や待受画像、他ドット絵を掲載しています。 その他頻繁に更新するもの、コメントをいただきたいものはこちらにアップさせていただきます。 よろしくです(*゚ー゚)ノ

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蒼天剣・紀行録 1

晴奈の話、16話目。
…と言うか、柊さんの講義です。



「世界観がいまいち分からない」とのご指摘いただきました。
会話半分、講義半分の雰囲気で説明しますねー。

1.

 目の前をふわりと通りかかった「毛玉」を見て、晴奈は驚いた。

「えっ」

「はい?」

「あ、いえ」

 その「毛玉」の持ち主は少し、首を傾げたが、そのまま通り過ぎていった。その場に残った晴奈は口を抑え、顔を赤くして、ぽつりとつぶやいた。

「か、可愛い……」

 

 

 

「師匠、一つ聞いてもよろしいでしょうか?」

「どうしたの、晴奈?」

 晴奈は自室で読書をしていた柊に、聞くのを少しためらいつつも、尋ねてみた。

「あの、世の中には、その……」

「うん?」

「兎耳に尻尾、の方もいるのでしょうか」

「ん? ええ、いるわよ。央南ではあまり、見かけないけれど」

 それを聞いて晴奈はコク、とうなずいた。

「やはり、いるのですか」

「どうしたの、いきなり?」

「実は先ほど、その、『兎』らしき者を見かけまして」

「へぇ」

 柊は本を閉じ、興味深そうな目を向ける。

「外国の人ね、きっと。……西方かしら」

「師匠は、行ったことが?」

 柊は小さくうなずき、懐かしそうに話した。

「前に行ったのは、5、6年ほど前かしらね。ここでは見られない人種も、数多く見かけたわ」

「はぁー……」

 柊の話を聞きながら、晴奈は先ほど見かけた「兎」の姿を思い返していた。

(可愛かったな、あの人……)

 まるでぬいぐるみのような毛並みの「兎」――晴奈は央南の、外の世界に強い興味を抱いた。

「し、師匠」

「ん?」

「もし良ければ、その……、外国のお話など、お聞かせいただけますか?」

 柊はクス、と笑って晴奈の頭を撫でた。

「ええ、いいわよ」

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