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黄輪雑貨本店 別館

黄輪雑貨本店のブログページです。 小説や待受画像、他ドット絵を掲載しています。 その他頻繁に更新するもの、コメントをいただきたいものはこちらにアップさせていただきます。 よろしくです(*゚ー゚)ノ

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蒼天剣・討仇録 2

晴奈の話、25話目。
想定外の事件。



柊に関わらず、エルフ系の人はプライド高そうなイメージで書いてます。
自分が好むもの、尊敬するもの、惹かれるものをけなされると怒ります。
他の種族の方も、性格設定を付けています。

……どこかのサイトでやってる占い自動生成に便乗できるかも。
「あなたは『猫』タイプです!」みたいな。


2.

 青江の街を海岸に沿って進み、郊外の住宅地に入ったところで、柊はその人物について説明した。

「彼の名前は楢崎。人間で、わたしの9つ上の36歳。今から7年前、焔流の免許皆伝を得ると同時に紅蓮塞を離れ、以来ここにずっと住んでいるの」

「ふむ……」

 柊が道の向こうにある、大きな建物を指差す。

「あそこが道場。さ、行きましょ」

「はい」

 だが、道場の前に立った途端、柊は首をかしげた。

「あ、れ……?」

「島、道場? ……ならさき、とは、……書いて、いませんね」

 二人は顔を見合わせ、呆然とした。柊が先に口を開くが、動揺のためか、まとまった文章が出てこない。

「あ、その、え? ……間違ってない、わよね、住所は。……ここ、よね。……しま、って誰なの? ……え? 楢崎は、どこに行っちゃったの?」

「し、師匠。とりあえず、聞いてみては、どうでしょうか?」

「そ、そうね」

 

 その、島道場に足を踏み入れた二人は、すぐに中にいた島氏の門下生と思しき虎獣人に、声をかけられた。

「おい、そこの女。うちに何の用だ」

「ちょっと、聞きたいことがあるんだけど、いいかしら?」

「何だ?」

「この道場って、確か楢崎――楢崎瞬二のもの、だったわよね?」

「……、し、らない」

 門下生の動揺を読み取った柊は、もう一度尋ねてみる。

「知らないはずは、無いわ。ここは確かに、楢崎の道場だったはず。今、彼はどこにいるの?」

「知らない、と言ったら知らない!」

 門下生はブルブルと首を振り、頑なに否定する。それ以上はラチが明かないと見切り、二人は道場を後にしようとしたが――。

「楢崎? ああ、わしが倒した、あの男のことか」

 奥から、白髪に白いヒゲをたくわえた、壮年の人間が姿を現した。

「あなたが、島さん?」

「いかにも。島竜王とは、わしのことだ」

 晴奈と柊は、直感的にこの男の性格を――以前に良く似た男がいたため――見抜いた。

(こいつ、ウィルバーみたいな奴だな)(うーん、クラウンみたいな奴ね)

「あの、島さん。楢崎を倒したとはつまり、道場破りを、なさったのですか?」

「いかにも。ほんの3ヶ月前だが、ここで傲慢にも道場を構えていたそやつを、わしがこらしめてやったのだ。

 まったく、あの程度の力量で人を教えようとは、ふざけた男だ」

 この言葉を聞いて晴奈は、一瞬だけ師匠の方に目をやった。

(……ああ、やっぱりだ)

 晴奈の予想通り、柊から怒気が漏れていた。だが師匠はよほどのことが無い限り、その怒りを表に出すことは無い。だから表面上冷静に、柊は島に尋ねた。

「そうですか。今、楢崎はどちらに?」

 島は大仰に首を振り、答える。

「知らん。今頃鳥のエサにでもなっているのかもな」

 晴奈は再度、柊を見た。無表情だったが、その目は確実に、怒りでたぎっていた。

 

 

 

 道場を後にした晴奈は、もう一度柊を見る。人の目が無くなったためか、柊は怒りをあらわにしていた。

「あの男に、楢崎が? 信じられないわ! 楢崎の強さはわたしが良く知っている! 間違ってもあんな、性根の腐った奴に敗れる男じゃない!

 ……晴奈、一緒に楢崎を探しましょう。事の真偽を、確かめないと」

「はい」

 柊は市街地に移り、街の者に楢崎のことを訪ねてみた。ところが、楢崎の行方は誰も知らないと言う。その代わりに聞いたのは――。

「あの島と言う男、何でも楢崎さんと勝負する前に、何かを仕込んだとか」

「それに楢崎さんが引っかかって、その結果敗れてしまったそうだ」

「島は小ずるい男で、ああしてあちこちの道場を食い潰しているらしい」

 うわさを聞いた晴奈は、怒りに震えた。

「何と言う下劣な奴だ……!」

「本当、剣士の風上にも置けない奴ね。……何としてでも、楢崎を見つけないと」

 柊も怒っている。と同時に、楢崎の消息が分からず、不安になっているのが、晴奈には見て取れた。

 その後も懸命に聞き込みを続けたが、結局、楢崎を見つけることはできなかった。

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